TOP > スポンサー広告 >  ■ 仮設 (923)TOP > 未分類 >  ■ 仮設 (923)

スポンサーサイト --.--.--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 ■ 仮設 (923) 2011.11.24


 上の山から下りてきた紅葉が、誰かの筆のように染められて、
 仕事へ向かう谷道が、日々刻々と音色を変える。
 山は引き算を始めた。
 見えなかった幹枝が、空に線刻する。
 在るものは、もともと虚空との関係。
 生きて死に、死んで生きるは時のまぼろし。
 それでも確かに美はありうる。
 あるいは美でしかあり得ぬ。
 こんなに空っぽな筒が、
 ときおり音色を洩らす。
 
 駅裏に出来た仮設住宅を訪ねる機縁があった。
 工事事務所を連ねたような家屋は、屋根勾配がほとんどなく、
 あちこち雨漏りしていた。
 素人でも解る設計・施工不良。
 それを仕事として済ます人心の不良。
 
 警戒区域から逃れた人々が次々この町に集まり、
 人口が3万人は増えた。
 それをやっかい事のように話す原住生活者。
 
 だんだんこういう事象が増えて、
 震災とはこのことかよ。
 
 地割れが出来たり、津波に流されたり、山が崩れたことより、
 人のこころの不意の露われを傷のように突きつけられる。
 歴史が繰り返してきたことが、また繰り返される。
 聖書の世界のような、苛烈な関係性が現前する。

 見えてくるもの。
 引き裂かれたもの。
 加えられる風景。
 忘れられた思い出。
 それらすべてを包み込む喩はあるのか。
 やわらかく、美しく、すこやかな、
 あたらしい喩は作れるのか。

 

CIMG6878 (800x600)
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
«  | ホーム |  »
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。