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 ■ オニヤンマ (894) 2009.08.20

 

 家々の門口に送り火が焚かれ、死者がどこかへ帰ったと思ったら、すっかり
秋めいてきた。
 耳を澄ますと草むらから秋の虫たちの声も聞こえる。
 何もここに刻んではいないのに、また季節が移ろうとする。
 さっき鳴いていた蝉が落ちたのは、どんな出来事が重なり、満ちたのか。

 生まれ生まれ生まれ生まれて、死に死に死に死んで、なお時は移ろう。
 こころは常に遅れ、見えない全体を引きずる。

 茫然と庭を眺めると、ギボウシの花がくたれている。
 その庭からオニヤンマが水平な線のようにやってきた。
 悠々と、だが必死に羽ばたいて部屋部屋を通り、開けた窓から去っていった。
 
  
ギボウシ
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