TOP > 2009年08月

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 ■ オニヤンマ (894) 2009.08.20

  家々の門口に送り火が焚かれ、死者がどこかへ帰ったと思ったら、すっかり秋めいてきた。 耳を澄ますと草むらから秋の虫たちの声も聞こえる。 何もここに刻んではいないのに、また季節が移ろうとする。 さっき鳴いていた蝉が落ちたのは、どんな出来事が重なり、満ちたのか。 生まれ生まれ生まれ生まれて、死に死に死に死んで、なお時は移ろう。 こころは常に遅れ、見えない全体を引きずる。 茫然と庭を眺めると、ギボウシ...

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 ■ アオサギ (893) 2009.08.14

  遠出の仕事を終え、山に帰る途中の橋のたもとに、大きな鳥が佇んでいた。 暗闇のなか街灯に照らされ、舞台に立つ役者のようだった。 少し羽を広げて観客にお辞儀しているようにも見えた。 アオサギだった。 大水の出た次の夜だったので、巣にしていた木が流されたのかも知れない。 それとも街灯に集まる虫たちを狙っていたのか。 自宅で単身赴任しているような毎日、 荒れた庭の手入れ仕事に倦み疲れ、やさぐれた気分だ...

 ■ 海の上の月 (892) 2009.08.10

  海岸沿いに温泉健康センターがあり、回数券を買って、仕事で強ばった身体をほぐしにゆく。 露天風呂で夜風に当たっていると、海上に月が出ていることがある。 月光は朧に、あるいはさやかに、海面に光を垂らしている。 それが布のように動き、生き物のように見える。 一体となり、ゆったりと動き、そのまま砕けて砂浜に消える。  妻の母が倒れて、妻は広島に帰り、ずっと病室に寝泊まりしている。 死を不安がる母の手を...

 ■ 熊野祭 (032) 2009.08.05

  この地区では4年に一度、山の上の熊野神が里に下りて来て、水垢離をするという祭がある。 その水垢離の場所が家の横の川で、我が家(借家)の前の庭で御輿を安置し、神事を行う。 今年がその四年目にあたり、庭先の神事は滞りなく行われた。 年々担ぎ手がいなくなる過疎の村で、今回の開催も危ぶまれたが、思いの外盛大に御輿が舞い、村人が集まった。  クライマックスの川での水垢離を見物しながら、 前回はあそこでK...

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