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 ■ イリヤ (028) 2009.02.27

   むかし九州の農村をセールスして歩いていた時のこと、 あれは鹿児島だったか、熊本だったか、山の中の村だった。 宿を出て、いつものようにスパーカブを走らせていた私は、 桑畑のようなところで、どうしようもなくなった。  冬だったか、春だったか、日溜まりのようなところで、 病気でもないのに、うずくまっている自分が、 異様な所作をしていることは分かっていたが、 幸い辺りに人の気配はなかったし、 ここは...

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 ■ 時のこと (027) 2009.02.25

  時のことを感じることが多くなった。 ぼんやりと、流れゆくもののことを感じる。 考えても仕様がないから、ぼんやりと感じる。 それは感じるしかしょうがないじゃないか。 猫があくびする。  昔のことを思い出さなくなった。 そういえばそんなことがあった、…ような気がする。 でも、もういまはない。 いまあるのは、おぼろな、身体の輪郭。 内臓のような環界。  あのね、 死んでしまったものはもういない。 そ...

 ■ 雨が続く (026) 2009.02.25

   雨が続く。  かしましかったヒヨドリの声も  今日は聞こえない。  (アオキの実はぜんぶ喰われた)    雨が続く。  薪を取りに外へ出ると、  山の畑の梅の木が、  ぼんやり花を灯している。    雨が続く。  飼い犬が物憂げに、  雨の降るのを見ている。  (犬は今日も犬の姿をしている)  雨が続く。  犬が濡れ、  世界が濡れる。  言葉が濡れ、  時が濡れる。  ...

 ■ 祈り (025) 2009.02.24

 今年50になる。 ずいぶんアタマが悪くなった。  なのに「それ」はまだある。 日々の起き伏しを蝕んで、 虚空に投げ出された気になる。  仕事が暇なので毎日、薪割りをしている。 鉄斧で「それ」を真芯から叩き割る。 木喰い虫がこぼれて、鳥たちが啄みにくる。 鳥たちは必死だ。  「それ」を何と名付けようと、 私は「それ」の現れに過ぎぬのだから、 ただ私が上手にあらわれますよう、 「それ」から外れて迷い...

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